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椿山課長の七日間




家族の絆。無償の愛。
どんな形であれ、「家族」はやっぱり「家族」。
どんなふうになっても、そこには家族独特の愛の形がある。
その愛はとても大きく、優しく、美しいということに気付かせてくれる映画です。
少し切ないのですが、見終わった後はすごく優しい気持ちに包まれます。
自分の家族に対する思いや、何をしていくべきなのかなんかを考えさせられます。
こんな感じで、テーマは「家族」と「愛」なんですが、テーマの重さのわりにはコメディー色も強くて、あまり肩の力を入れずに見ることができます。
ポップに重いテーマを表現できていて面白いです。

ストーリー
社運をかけたバーゲンセールの真っ最中、勤務先のデパートで脳溢血のため突然死した椿山課長。
あまりに未練がありすぎてこれじゃあ死んでも死にきれない!しかし、天国と地獄の中間地点にある中陰役所で、三日間だけ現世に戻ることを許された椿山は、正体がバレないように生前とは似ても似つかない絶世の美女となってよみがえる。


そして、死んだからこそ、他人の目線から見てからこそ見えてくる真実を知っていくわけです。
その真実の中にある「愛」、そして避けられない「別れ」。
こう聞くと、設定からしていかにも「泣かせてやるぞ」的な感じですよね。
オレはこういう、いかにも的演出は逆に興ざめしてしまっていつもは泣かないんです。
でも「椿山課長の七日間」は別格でした。
流れや演出がとても自然で、心の中にすんなりと入ってくるような感覚でした。
中盤以降はもう泣きっぱなしです。
涙が止まりません。
かといってすごく重い物語ではなく、うまいタイミングでウザくならない程度に笑いどころを挟んできます。
このポップさがまたすごく心地よいです。

生きているときの椿山課長を西田敏行さんが、死んだ後の椿山課長を伊東美咲さんが演じています。
伊東美咲さんの演技はいつも通りイマイチですね。
ただし、ものすごく美人。
演技で言えば、脇役陣のほうが素晴らしい仕事をしていました。
とくに死んだ少年の化身を演じた志田未来さん、死んだヤクザの化身を演じた成宮寛貴さんが素晴らしかったです。
特に成宮寛貴さんは、なんでこの人が主演じゃないのだろうかってくらい良かったです。

監督:河野圭太(こうの けいた)
キャスト:
椿山和昭:西田敏行(にしだ としゆき)
和山椿:伊東美咲(いとう みさき)
竹内弘実:成宮寛貴(なりみや ひろき)
椿山昭三:桂小金治(かつら こきんじ)
椿山由紀:渡辺典子(わたなべ のりこ)
椿山陽介:須賀健太(すが けんた)
ヤクザの武田:綿引勝彦(わたびき かつひこ)
蓮子:志田未来(しだ みらい)
マヤ:和久井 映見(わくいえみ)
知子:余貴美子(よ きみこ)
嶋田:沢村 一樹(さわむらいっき)
市川大介:國村隼(くにむら じゅん)
市川静子:市毛良枝(いちげ よしえ)

原作は、浅田次郎さんの同名小説「椿山課長の七日間」です。
映画に比べて、小説のほうがコメディー色が強くポップな仕上がりです。
特に、死後の世界のお役所具合がすごくおかしかったです。
こんな死後の世界ならば、死ぬのも怖くないです。
全体として、ガンガン泣いてしまうようなつくりではないんですが、人物描写や物語の作りが巧みで、「家族」というテーマがより一層深く刻み込まれます。
結末が映画とは全く違って、原作のほうが重いです。
でもこちらのほうが自然な流れではあるし、すごく男気が感じられます。
しかし思い結末も、浅田次郎マジックですごくポップに描かれています。
映画も原作の小説も、どちらも楽しめます。

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コメント

トラックバック
ありがとうございましたww
椿山課長、初めて観たのですが
とても良かったです

また遊びに来てくださると嬉しいです。

投稿: 〓ゆき〓 | 2009年2月27日 (金) 04:50

>〓ゆき〓さん
コメントありがとうございます。
テレビで放送したみたいですね。
ぜひ、多くの人に観てもらいたい映画ですね~。

投稿: ペンギンギン | 2009年2月27日 (金) 10:40

トラックバックありがとうございました~
(ずっと携帯で見ていたのでなかなか気づかなくてすみません)

テレビで放送していたのを途中から気付いてみたので、最初のところが面白かったはずなのですが、見逃してしまって残念でした。

ラストは原作のほうが好きなんですけど、やっぱり映像的には仕方ないんですかね~

投稿: YUKI | 2009年3月 8日 (日) 21:06

>YUKIさん
コメントありがとうございます。
映画のラストは、エンターテインメント的にあれが自然なんだと思いますよ。
売ろうと思ったらあのラストですよ。
そういう意味で、原作のラストは挑戦的だと思います。

投稿: ペンギンギン | 2009年3月 8日 (日) 21:18

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