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博士の愛した数式 / 小川洋子




数学っておもしろいな。
数学アレルギーになっちゃってる人も、この小説「博士の愛した数式」はきっと大丈夫です。
事によっては、実は数学って面白いんだと思ってしまうかもしれません。
オレはそもそも数学好きなので、すごくおもしろく読ませてもらいました。
難しい数式なんかも登場しますが、勉強ではないので完全に理解する必要はありませんし、優しく説明してくれているので分かりやすいです。
そんな事よりも、数字や数式の中に「愛」や「絆」や「信頼」を見つけ出していくのが、この「博士の愛した数式」の素晴らしいところです。
物語全体に「数学」という硬さは全然なくて、すごく丸くて柔らかい物語です。

博士の愛した数式(はかせのあいしたすうしき)
著者:小川洋子(おがわ ようこ)


ストーリー
80分しか記憶が持たない元数学者「博士」のもとに家政婦として派遣される主人公。
こよなく数学を愛し、他に全く興味を示さない博士に、主人公は少なからず困惑するが、数学を通して博士と主人公とその息子が交流していく。


一人息子を育てるために一生懸命働いてきたシングルマザーが、普通に生活していたら出会うはずの無い世界に出会ってしまうわけです。
ネックは数学と、80分しか持たない記憶。
博士にとっては、主人公達とは毎回初対面で、毎回同じ対応で、同じ事を何度も話すんですが、主人公達はそんな博士に優しく接し、「絆」を深めていきます。
その過程がとても優しく、丁寧に描かれていきます。
博士が見せる子供への「愛情」もとても優しくてきれいです。
しかもその優しさを、数字や数式を使って表現しているのがとても独特で面白いですね。
「友愛数」や「完全数」など、ちょっと聞きなれない言葉が出てきますが、説明も分かりやすですし、何よりおもしろいです。
なぜ数学の授業では、こういう事は教えてくれないのだろうとさえ思いました。
こんな数字の秘密を知っていたら、数学の授業はもっとおもしろかったかもしれないのに・・・。

映画化もされています。
原作は、家政婦の主人公から見た視線でストーリーが語られますが、映画では、主人公の息子が大人になって数学の教師になり、過去を振り返って語るという視線で語られます。
それでもかなり原作に忠実にストーリーが作られていて、雰囲気や優しさも原作をリスペクトして作ってある感じがします。
ただ、物語の最後がかなり違います。
どちらのエンディングもいいですよ。

映画は背景の景色や、バランスがとてもきれいです。
花や山、森や道なんかがすごく優しいです。
さらに、博士を演じている寺尾聰さんも、主人公を演じている深津絵里さんも、演技全体から優しさがにじみ出ていました。
主人公の息子を演じた齋藤隆成君も、なんだかやたらとかわいらしかったです。
映画全体から優しさと美しさを感じる映画でした。

監督:小泉堯史(こいずみ たかし)
キャスト: 博士:寺尾聰(てらお あきら)
杏子(私):深津絵里(ふかつ えり)
ルート:齋藤隆成(さいとう りゅうせい)
19年後のルート:吉岡秀隆(よしおか ひでたか)
未亡人:浅丘ルリ子(あさおか るリこ)

映画公式サイト
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車工場解雇されてから逆えん○じょで毎日10マンかせいでますwww やるだけで新車買えたし、夏までにはボッキ御殿がおったちそうwwwwwww [続きを読む]

受信: 2009年3月 1日 (日) 16:07

» 映画『博士の愛した数式』(お薦め度★★★) [erabu]
監督・脚本、小泉堯史。原作、小川洋子。2005年日本。ヒューマンドラマ映画。出演 [続きを読む]

受信: 2009年3月 1日 (日) 22:46

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